発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006105431
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66歳男性.患者は腰痛と発熱で近医へ入院,抗生剤の投与を行なうも発熱,炎症反応は持続し,やがて左上・下肢の不全麻痺がでる疣贅と,CTで脾梗塞,左腎梗塞を認めた.血液培養でStreptococcus sanguisを認めたことより活動期感染性心内膜炎(IE)と診断され,紹介入院となった.心エコーではIII度の大動脈弁閉鎖不全を認め,大動脈弁左冠尖および無冠尖に12.6mmの疣贅と僧帽弁前尖の左室面に25mmの可動性ある疣贅を認めた.脳MRIでは前医での画像と比べ右前頭葉に新たなくも膜下出血と血腫を認め,MR angiographyで右前交通動脈瘤破裂と判断し,緊急脳動脈瘤切除を施行した.その結果,切除瘤の細菌培養でStreptococcus sanguisを認め,破裂性感染性脳動脈瘤と診断された.術後も炎症反応,発熱は持続し,開頭術後11日にIEに対し開心術で大動脈弁・僧帽弁置換を施行した.以後,flomoxef sodium投与で解熱を認め,術後31日に前医へ転院となった
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