発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006105427
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IV期肺癌に対する外科治療について検討した.対象は1975年1月~2005年5月までに切除したIV期肺癌症例62例(男性41例,女性21例・平均年齢63.9歳)であった.1)組織型は腺癌42例,扁平上皮癌10例,大細胞癌5例,小細胞癌2例,その他3例で,原発巣の切除は51例あり,摘除1例(1.6%),二葉切除6例(9.7%),肺葉切除44例(71.0%)であった.2)遠隔転移は肺内21例(33.9%)で,うち同側他肺葉16例(他肺葉切除4例,部分切除11例,非切除1例),対側肺5例(部分切除3例,肺葉切除1例,非切除1例),追跡可能な17例中10例で再発が認められた.更に脳15例(24.2%)で,うち13例が単発転移であった.3)9例は肺に先行して摘出術,2例に術前の放射線照射を行い,術後補助療法は化学療法6例,化学療法+全脳照射1例であった.4)手術不能3例を除く12例中9例に再発が認められた.その他の転移は肝8例(12.9%),骨7例(11.3%),副腎4例(6.5%),小腸3例(4.8%),その他4例であった.5)全体の1,3,5年生存率はそれぞれ47.7%,15.6%,10.4%であった
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