発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006105424
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IV期非小細胞肺癌の手術成績を検討した.対象は1988年1月~2003年3月までに手術した非小細胞肺癌537例中のIV期症例20例で,内訳はpm2が14例,他臓器転移が6例(骨4例,脳2例),術式はpm2群では肺葉切除9例,摘除1例,区域切除1例,部分切除3例,他臓器転移群では肺葉切除3例,摘除1例,部分切除2例であった.全体の5年生存率は26.9%で,pm2群では40%,他臓器群では0%とpm2群で有意に良好であった.pm2群のリンパ節転移陰性7例と転移陽性7例の5年生存率は,各々80%,0%で陰性群で有意に良好であった.再発様式は,リンパ節転移陽性群では遠隔臓器(脳)への転移を3例に認めたが,リンパ節転移陰性群では遠隔臓器への転移は認めなかった.pm2症例でもリンパ節転移がない場合には,外科治療で予後の改善が期待できると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2006