発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006034944
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68歳女性.患者は前医にて気管支喘息発作および,うっ血性心不全との診断で人工呼吸管理が行われ,精査で三心房心,III度の僧帽弁逆流(MR),心房細動(af)と診断され手術目的で紹介入院となった.X線では心胸郭比70%,肺血管陰影の増強を認め,心電図ではaf,完全右脚ブロックを認めた.心エコーでは副腔と本来の左房を隔てる異常隔壁を認め,左房内にIII度のMRによる乱流を認めた.胸部CT・MRIでは異常隔壁により左房と隔てられた副腔に4本の肺静脈の還流を認めた.完全体外循環心停止下に異常隔壁の切除と人工弁置換術を行った.病理所見では,Elastica van Gieson染色で異常隔壁内の筋線維は黄色に,膠原線維は赤色に染色され,異常隔壁は線維性組織であった.術後7日目に人工呼吸器から離脱し,術後38日に退院となったが,その一週間後に突然死した
©Nankodo Co., Ltd., 2005