重症心不全に対する外科治療
左室機能低下と僧帽弁閉鎖不全症を有する重症心不全に対する心拍動下手術
木山 宏
1
,
垣 伸明
,
塩見 大輔
,
高橋 亜弥
,
清水 将継
,
嶋田 直洋
1狭山病院 心臓血管外科
キーワード:
Amiodarone
,
Catecholamines
,
一回拍出量
,
術後合併症
,
人為心停止法
,
心不全
,
心房細動
,
僧帽弁
,
僧帽弁閉鎖不全症
,
直腸
,
左心室機能障害
,
治療成績
,
人工弁置換術
,
メイズ手術
,
心室形成術
,
直腸温
Keyword:
Amiodarone
,
Catecholamines
,
Atrial Fibrillation
,
Heart Arrest, Induced
,
Heart Failure
,
Mitral Valve
,
Mitral Valve Insufficiency
,
Postoperative Complications
,
Rectum
,
Stroke Volume
,
Treatment Outcome
,
Ventricular Dysfunction, Left
,
Heart Valve Prosthesis Implantation
pp.11-16
発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013077114
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僧帽弁閉鎖不全症を有する重症心不全(駆出率35%以下)に対し、心拍動下に僧帽弁手術を行った21例(beating群)と、心停止下に行った15例(arrest群)との間で比較検討した。術前因子は両群間に有意差はなく、術中因子では最低直腸温がarrest群で有意に低くかった。術後因子ではBeating群に除細動を要する持続性心室細動はなく、amiodaroneを要した症例が少なかった。Beating群/arrest群の入院死亡は3例(14.3%、敗血症2例、多臓器不全1例)/2例(13.3%、心不全、不整脈各1例)で、退院後平均経過観察期間は689日/1257日、退院時にNYHA分類II度以下に改善が16例(88.9%)/11例(84.6%)であったが、最終時では10例(55.6%)/3例(23.1%)となった。再入院は6例(33.3%)/9例(69.2%)で、うち3例/4例に植込み式除細動器・両室ペーシング機能付き植込み型除細動器を挿入した。遠隔期死亡は3例(脳出血1例、心臓死2例)/3例(心臓死)であった。
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