発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005190856
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肺Mycobacterium avium complex(MAC)症に対して胸腔鏡補助下(VATS)肺切除術を行った2例(症例1:25歳女,症例2:65歳女)を報告した.症例1は検診で右肺の異常陰影を指摘され,病変は右下肺野にあり,右下葉S6に限局していた.内服治療開始後10ヵ月には排菌は停止し,胸部CT上,右下肺野の病変の軽度縮小を認めた.症例2は繰り返す喀血があり,気管支拡張症を合併していた.病変は右下葉,S10に限局していた.症例1は化学療法に適応があったが,今後の再燃の可能性を考慮して手術を行うこととし,症例2は気管支拡張症の合併より化学療法抵抗性と判断して手術を行うこととした.両例とも術後経過は良好で,術後,再燃は認められない.VATS手術は低侵襲であり,術後の回復も早く,肺MAC治療方針の選択枝となり得ると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005