発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008300313
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62歳女。主訴は胸部異常影であった。3年前に右上葉に2cm大の空洞を伴う結節影を認め、吸引痰からMycobacterium avium complex(MAC)と診断され、外来で経過観察していた。2年前より胸部CTで病巣の増悪を認め、クラリスロマイシン内服を開始し、その後リファンピシン、エタンブトールの内服を追加したが病巣の増悪が進んだ。術前胸部画像では右上肺野に4.0cm大の空洞性病変を認めたが、他肺野に病変は認めず、右上葉に限局した肺MAC症の診断で右上葉切除術を施行した。病理組織学的には抗酸菌病変であり、組織培養にてMycobacterium aviumが検出された。術後20日目に退院し、1年経過した現在再燃の徴候は認めず経過観察中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008