発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013350506
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
75歳女。肺非結核性抗酸菌症として近医で通院治療を受けていたが、喀血および右気胸を発症した。胸腔ドレナージ治療を受け気胸は改善したが、M.intracellulareによる続発性膿胸を発症した。胸腔鏡下洗浄ドレナージ術を受け、術後胸腔内洗浄を連日実施されたがM.intracellulareを検出する膿汁がドレーンから排出され続け改善しなかった。胸部X線像で右肺の中等度虚脱を認めた。胸部CTでは右S5および下葉背側を中心に、胸水を伴う高度の浸潤影を認めた。検査所見よりM.intracellulareによる慢性膿胸と診断した。入院8日目に全身麻酔下に胸腔鏡下洗浄ドレナージ術を行った。入院18日目に慢性呼吸不全が増悪し人工呼吸管理が必要となったため、気管切開を行った。薬物療法を継続した。ドレーン抜去後も炎症所見の再燃を認めず、栄養状態の改善と呼吸リハビリテーションのため近医へ転院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2013