発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005120234
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間質性肺炎(IP)合併肺癌患者を対象に周術期管理の重要性について検討した.対象22例を,術後増悪群6例と非増悪群16例に分け検討した.両群間の患者背景に有意差はなかったが,増悪群は全例が喫煙歴を有し,平均喫煙指数は1103であった.KL-6は,術前・術後とも,増悪群の方が有意に高値であった.術前呼吸機能,動脈血酸素分圧は,両群間に有意差はなかった.Stair climbing test後の心拍数は,増悪群が非増悪群に比べて有意に高値であった.手術関連項目は,両群間に有意差はなかった.IPによる周術期死亡例はなかった.IP急性増悪の予見は術前データからは困難であり,予防には早期診断・加療が重要で,術前KL-6および心機能が参考となると思われた.また,術前後の呼吸リハビリテーションによる早期離床により,術後在院期間が短縮することが示された
©Nankodo Co., Ltd., 2005