胸腔鏡補助下肺癌肺切除の適応、アプローチとその成績
手技別の検討 胸腔鏡を用いた肺癌肺切除におけるアプローチ法と手術侵襲
中村 廣繁
1
,
谷口 雄司
,
三和 健
,
足立 洋心
,
藤岡 真治
,
春木 朋広
1鳥取大学 胸部外科
キーワード:
Creatine Kinase
,
C-Reactive Protein
,
胸腔鏡法
,
性因子
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
リンパ節郭清
,
失血-外科
,
年齢因子
,
胸腔ドレナージ
,
手術時間
,
外科的侵襲
Keyword:
Age Factors
,
C-Reactive Protein
,
Creatine Kinase
,
Lung Neoplasms
,
Lymph Node Excision
,
Pneumonectomy
,
Sex Factors
,
Thoracoscopy
,
Blood Loss, Surgical
,
Operative Time
pp.295-299
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009178874
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
臨床病期I期の原発性肺癌に対して胸腔鏡手術を施行した158例の周術期パラメータの推移を手術アプローチ別により比較した。A群16例(男11例、女5例、平均年齢73.7歳)は10cm以下のアクセス創に開胸器を用いて肋間を開大し、B群84例(男48例、女36例、平均年齢67.6歳)は4~8cmのアクセス創に軟性器具「ラッププロテクター」を装着し、C群50例(男20例、女30例、平均年齢66.6歳)は2~3cmのアクセス創に軟性器具「ラッププロテクターミニ」を装着した。また、開胸コンバート群は8例(男7例、女1例、平均年齢65.9歳)であった。手術時間はコンバート群で有意に長く、出血量はC群で有意に少なかった。また、C群はCRPとクレアチンホスホキナーゼの術後最高値と推移が有意に低値であった。手術侵襲の観点では完全鏡視下手術がもっとも有利である可能性が示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2009