呼吸器・食道手術周術期における口腔ケアとリハビリテーションの現状 口腔・嚥下機能の管理
肺悪性腫瘍手術における周術期口腔機能管理および医科・歯科連携の有用性
上吉原 光宏
1
,
井貝 仁
,
伊部 崇史
,
河谷 菜津子
,
内山 壽夫
,
五味 暁憲
,
高橋 紗也子
,
大竹 弘哲
,
清水 公裕
,
茂木 晃
,
桑野 博行
1前橋赤十字病院 呼吸器外科
キーワード:
歯牙動揺
,
歯周炎
,
術後合併症
,
術後管理
,
術前管理
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
アウトカム評価(保健医療)
,
後向き研究
,
周術期管理
,
口腔ケア
,
手術時間
Keyword:
Lung Neoplasms
,
Periodontitis
,
Preoperative Care
,
Pneumonectomy
,
Postoperative Care
,
Postoperative Complications
,
Retrospective Studies
,
Tooth Mobility
,
Outcome Assessment (Health Care)
,
Perioperative Care
,
Operative Time
pp.4-11
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016107862
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肺悪性腫瘍手術における周術期口腔機能管理および医科・歯科連携の有用性について検討した。周術期口腔機能管理を行った悪性肺腫瘍肺切除例123例を対象とした。術後呼吸器関連合併症を認めたのは2例で、術側の閉塞性肺炎であった。口腔内異常所見は60例に認め、歯周炎31例、動揺歯41例、義歯不適合8例、う歯6例、その他5例であった。このうち、術前に歯科的処置を必要としたのは6例であった。歯科治療継続通院となった症例は27例で、院内歯科口腔外科2例、地域歯科医25例であった。異常所見のなかった症例で術後新たな異常所見がみつかった9例は、いずれも軽度で自己管理の範囲でケアを行う指導のみで治療を必要とはしなかった。また、口腔ケア群123例と対照群132例の比較では、全例で性別、手術時間、手術アプローチ数に有意差を認めた。
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