発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004272965
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64歳男.自動二輪で転倒し,左大腿骨骨幹部骨折,右肋骨骨折,中心性頸髄損傷による左半身麻痺と診断された.左大腿骨骨幹部骨折に対して手術を施行した翌日に呼吸困難が出現し,胸部X線でうっ血性心不全の像が見られた.呼吸困難及び心不全は内科的治療で軽快し退院となったが,その後,心不全のコントロールが難しくなり,左室拡張末期径の拡大も認めるようになったため,手術目的で入院となった.画像検査により,僧帽弁閉鎖不全症を伴う大動脈弁閉鎖不全症と診断された.弁形成術が不可能なため,弁置換術を施行した.摘出した僧帽弁は硝子様化を伴う線維性肥厚を認めたが,炎症性変化は見られなかった.術後経過良好で退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2004