発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013257857
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上行大動脈の高度石灰化病変を有する弁膜症において右腋窩動脈に人工血管を吻合し、体外循環の送血ルートとして使用し手術を行った3例を報告した。症例1は66歳女で、大動脈弁圧較差105.9mmHg、大動脈弁閉鎖不全はII/IV度。症例2は72歳男で、大動脈弁圧較差76.89mmHg、大動脈弁閉鎖不全はIII/IV度。症例3は83歳男で、大動脈弁圧較差81.76mmHg、大動脈弁閉鎖不全はII/IV度。いずれも胸部CTにて上行大動脈に著明な石灰化を認めたが、頭頸部精査にて脳血管リスクは高くないと判断し、右腋窩動脈送血・上下大静脈脱血の体外循環により大動脈弁置換術と冠状動脈バイパス術を施行した。術後合併症なく経過し、21日~30日で自宅退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2013