発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004234816
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症例は高位上大静脈(SVC)灌流型の部分肺静脈灌流異常症(PAPVC)の10歳男児で,右心耳直接吻合術を行った.術前の選択的右上肺静脈造影では,右上肺静脈が高位SVCに灌流していることを確認した.また,卵円窩欠損型心房中隔欠損も存在していることがわかった.術式はWilliamsらの方法が最善と考え,SVCの近位側を縫合閉鎖し,遠位側を右心耳と直接吻合した.術後は,洞性徐脈を除いて順調に経過し,術後1ヵ月の心カテーテル検査ではSVCや右肺静脈再建部位とも狭窄を示さなかった.高位SVC灌流型PAPVCに対するSVC-右心耳直接吻合術は,優れた術式であると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2004