発行日 2011年6月1日
Published Date 2011/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011288485
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24歳男性。喘息様症状および顔面・頸部腫脹を主訴に近医を受診、前縦隔腫瘍が指摘され、近医から前医へ紹介後、CT下生検で非セミノーマ胚細胞性腫瘍と診断された。その後、多発性転移と胸椎転移を認め、BEP療法を施行後、残存腫瘍切除の目的で著者らの施設へ受診となった。その際、手術においては残存腫瘍と周囲組織間が肥厚瘢痕化し、剥離に苦渋した。そこで、奇静脈を温存し、右腕頭静脈-右心耳バイパスで静脈再建を行ったところ、血流は良好となり、奇静脈への側副血行路も維持された。尚、再建方法にあたっては決定前に静脈造影検査が重要な役割を果たした。
©Nankodo Co., Ltd., 2011