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第30回日本看護科学学会学術集会 会長講演
看護基礎教育と臨床教育の接点を強化する方法論
Method to Strengthen Relation between Basic Nursing Education and Clinical Practice
中村 惠子
1,2
1第30回日本看護科学学会学術集会
2札幌市立大学
pp.79-81
発行日 2011年6月20日
Published Date 2011/6/20
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- Abstract 文献概要
Ⅰ.はじめに
「看護は実践の科学である」と称され,看護師になった若いころから教えられてきた.しかし,『実践の科学とは』何!!と自己の見解を省察しておかないと,科学としての看護(多くは教育場面)と実践における看護(多くは臨床場面)を分離してしまうことが生じてしまいそうである.
看護職は保健師助産師看護師法(昭和23年)によって,目的や名称のほか,免許,試験,業務,あるいは罰則など多岐にわたって定められている身分法を持っている.保健・医療・福祉分野には多くの専門職が誕生しているが,例えば理学療法士・作業療法士法(昭和40年),診療放射線技師法(昭和26年),臨床検査技師法(昭和33年)などは保健師助産師看護師法との兼ね合いが大きく,それぞれの法律には保健師助産師看護師法との関係が示されている.このように日常的にチームを組んでいる専門職の誕生へと分化が起こっている.保健・医療・福祉分野は専門職・非専門職の協働・連携が必須の時代背景にあっても,看護職はチームの中核を担い,看護学基礎教育も戦後に誕生した専門職の先陣を切っているといえるのではないかと考えている.
それで,本学術集会のメインテーマ「『看護をつなぐ』を科学する」の会長講演のテーマを「基礎教育と臨床教育の接点を強化する方法論」とし,筆者がたどった足取りと経験知(長い間実施してきた経験)に基づくいくつかの方法論について講演した,その内容を記述する.
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