特別寄稿
理学療法学教育の知―教育哲学と教育方法論を中心にして
奈良 勲
1
Nara Isao
1
1神戸学院大学総合リハビリテーション学部
pp.697-705
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100377
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はじめに
筆者は,金沢大学医療技術短期大学部(現金沢大学医学部保健学科)と広島大学医学部保健学科(現広島大学大学院保健学研究科)で26年間理学療法学関連の講義を担当してきた後,2005年4月から神戸学院大学(以下,本学)総合リハビリテーション学部(以下,本学部)の教授職に就いている.
本稿では,筆者の大学教員としての経験に基づき,筆者が思索し,実践してきた教育哲学と教育方法論とを中心に論述してみたい.本稿のタイトルを「理学療法学教育の知」とした理由は,教育は,仮説,実験,演繹的推理などを基盤にしている近代科学の機械論的「知」とは異なり,人間同士の相互関係と種々の事象にかかわる直観的感性,知的・身体的体験などの「知」を基盤にして成り立っているとの思いによる.
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