日本看護診断学会第22回学術大会報告 質の高いケアにつなぐ看護診断
【教育講演】
2. 難病看護における看護診断
秋山 智
1
Satoru Akiyama
1
1広島国際大学
1Hiroshima International University
キーワード:
難病対策
,
神経難病
,
看護診断
,
若年性パーキンソン病
Keyword:
難病対策
,
神経難病
,
看護診断
,
若年性パーキンソン病
pp.34-39
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004200027
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本稿では,神経難病を専門とする筆者と看護診断とのかかわり,わが国の難病対策の歴史,以上の2点を踏まえて,神経難病患者の看護診断について述べる.神経難病患者に対する看護診断は,神経症状の性格から比較的挙げやすいという特徴がある.しかし,神経難病患者には動けない人が多く,そこで勤務する看護職は多忙である.したがって,逆に軽症者については,案外,患者が抱えている問題点を見逃しやすいという落とし穴がある.また,「転倒転落リスク状態」の考え方なども,疾患の特徴からよくよく考えなければならない.神経疾患の場合,安静は必ずしも得策ではない.最後に,筆者の長年にわたる若年性パーキンソン病患者についての研究活動からわかってきたことを整理して紹介する.神経難病患者の看護診断は,患者を知れば知るほど,奥が深いものである.
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