日本看護診断学会第22回学術大会報告 質の高いケアにつなぐ看護診断
【教育講演】
1. 臨床推論に基づく看護診断—思考を働かせよう!
山勢 博彰
1
Hiroaki Yamase
1
1山口大学大学院医学系研究科
1Yamaguchi University Graduate School of medicine
キーワード:
看護診断
,
臨床推論
,
クリティカルシンキング
Keyword:
看護診断
,
臨床推論
,
クリティカルシンキング
pp.29-33
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004200026
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看護診断では,適切な臨床的判断を行う必要がある.その判断に必要なのが,臨床推論である.臨床推論の思考様式には,「パターン認識(直観的思考)」「多分岐法(アルゴリズム法)」「徹底的検討法」「仮説演繹法」の4つがある.また,看護過程における思考では,全体を構造化する能力やクリティカルシンキングが求められる.クリティカルシンキングには,「構成要素」「思考モード」「気質」などがあり,それを活用する視点も提唱されている.
慎重な思考を心がけても,私たちには判断を誤らせる思考傾向があることも認識すべきである.誤った思考は,看護診断の誤診にもつながる.臨床的判断を十分に発揮できるよう,臨床推論やクリティカルシンキングの能力を身につけ,適切な診断プロセスができるように努める必要がある.
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