特集 小児医療,移行医療への公的支援――制度の概念と具体的な運用
2.小児慢性特定疾病対策および難病対策
掛江 直子
1
1国立成育医療研究センター生命倫理研究室/小児慢性特定疾病情報室
キーワード:
小児慢性特定疾病対策
,
難病対策
,
基本方針
,
切れ目のない医療費助成
,
移行期医療支援センター
Keyword:
小児慢性特定疾病対策
,
難病対策
,
基本方針
,
切れ目のない医療費助成
,
移行期医療支援センター
pp.483-492
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002155
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近年の医学の進歩,医療技術の発展により,小児期発症の慢性疾患を有する児童は,慢性疾患を抱えつつ長期に生存することが可能になった.一方,小児期発症慢性疾患を有する成人患者に対する適切な医療の提供や成人移行支援が新たな課題となっている.小児期の支援制度である小児慢性特定疾病対策と,20歳以降の支援制度として期待される難病対策が,相互に連携し,移行支援等の課題に対する公的な支援として機能することが期待される.本稿では,小児慢性特定疾病対策および難病対策について概説し,さらに小児慢性特定疾病対策の基本方針における成人移行の考え方や移行期医療支援センターの設置など,これらの施策における移行支援等の国の取り組みについて紹介する.
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