Japanese
English
特集 摂食・嚥下障害
神経難病
Dysphagia of Neurological Disorders.
水野 雅康
1,2
,
才藤 栄一
1
,
奥井 美枝
1
,
塚越 卓
2
Masayasu Mizuno
1,2
,
Eiichi Saitoh
1
,
Mie Okui
1
,
Taku Tsukagoshi
2
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学講座
2オホーツク海病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, School of Medicine, Fujita Health University
2Department of Rehabilitation, Ohotsukukai Hospital
キーワード:
摂食・嚥下障害
,
神経難病
Keyword:
摂食・嚥下障害
,
神経難病
pp.435-440
発行日 2000年5月10日
Published Date 2000/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109227
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はじめに
神経難病による摂食・嚥下障害の原因は,弛緩性筋力低下による食物の咀嚼や食道への送り込み障害による場合と,不随意運動,異常筋緊張や失調などによる摂食・嚥下運動の協調性障害による場合とに大きく分けられる.前者は,筋萎縮性側索硬化症(ALS)や延髄空洞症などの神経変性疾患,末梢性ニューロパチー,脳幹部に発症した多発性硬化症などの脱髄疾患などがある.また,後者は,パーキンソン病,ハンチントン舞踏病,ジストニアなどの錐体外路疾患,脊髄小脳変性症などがある.さらに,大脳の変性疾患などでは,認知障害による先行期の障害を認める場合もあり,障害像は多岐にわたり複雑である.
そこで,本稿では神経難病のなかでも特に摂食・嚥下障害を来しやすいALSとパーキンソン病に注目し,その病態と対応について概説する.
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