日本看護診断学会第22回学術大会報告 質の高いケアにつなぐ看護診断
【特別企画】
NANDA-I看護診断の開発と洗練
上鶴 重美
1
Shigemi Kamitsuru
1
1NANDAインターナショナル
1NANDA International
キーワード:
看護診断
,
NANDAインターナショナル
,
標準看護用語
Keyword:
看護診断
,
NANDAインターナショナル
,
標準看護用語
pp.40-44
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004200028
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2016年のNANDAインターナショナル学術大会では,組織改革に関する報告会のほか,看護診断の開発と修正に焦点をあてた議論を行った.組織改革としては,2017年に米国内の大学に研究センターを設置し,看護診断開発や研究を推進する.看護診断の新たな動きは,①分類法Ⅲ(案)の採用は否決され,分類法Ⅱの継続が決まった,②関連因子と危険因子を洗練し,新たなカテゴリー「ハイリスク群」と「関連する状態」を追加する.診断焦点が同じ問題焦点型とリスク型看護診断の関連因子と危険因子をそろえる,③意欲や願望の表明を条件としているヘルスプロモーション型看護診断だが,意識のない患者さんや乳児でも近親者や看護師が「さらなる強化が可能」を察知すれば診断可能,とできるよう定義を修正する,である.専門用語は開発や検証によって進化を続けるものであり,完成形はない.よく性質を理解して,看護診断の開発・洗練作業にもご協力いただきたい.
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