日本看護診断学会第11回学術大会報告 定着させようNANDA看護診断
【シンポジウム・2】
NANDA-NIC-NOCの実用可能性
小田 正枝
1
,
菊地 登喜子
2
,
高原 静子
3
,
潮田 孝子
4
,
穴井 めぐみ
5
,
柏木 公一
6
Masae Oda
1
,
Tokiko Kikuchi
2
,
Seiko Takahara
3
,
Takako Ushioda
4
,
Megumi Anai
5
,
Kimikazu Kashiwagi
6
1西南女学院大学保健福祉学部看護学科
2日本看護協会看護教育研修センター
3日本私立学校振興・共済事業団東京臨海病院
4東邦大学医療センター大森病院
5西南女学院大学保健福祉学部看護学科
6国立看護大学校
1Seinan Jo Gakuin University
2Japanese Nursing Association
3Tokyo rinkai Hospital
4Toho University Omori Medical Center
5Seinan Jo Gakuin University
6National College of Nursing, Japan
pp.97-98
発行日 2006年3月15日
Published Date 2006/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100219
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座長から
小田 正枝
菊地 登喜子
国際的に最も古い看護診断用語開発組織であるNANDA(北米看護診断協会)は,2002年にNANDAインターナショナルと名称を改めて,世界規模の看護実践用語の研究学会となった.その大きな変化は,NIC(看護介入分類),NOC(看護成果分類),との拡大分類を手がけ,診断を介入と成果に関連づけることに焦点を当てたことである.つまり,NANDA-NIC-NOC連合大会(NNN大会)として,看護専門用語に関する学会として生まれ変わったのである.これは,看護師が看護ケアを実施するうえでの自然な流れに沿う看護過程を基盤にして活動することを前提としている.
現在,わが国では統合電子患者記録システム(電子カルテ)が臨床現場に急速に浸透しつつある.それは,医療の情報技術(IT)化が全国的に急速に進められ,電子カルテシステムを導入している施設が増えてきているからである.IT化の動向のなかで,看護部門も看護師が行う実践をコンピュータに入力できるような整備が必要とされ,各施設が独自の対応に追われている状況がある.このような医療情報の電子化の進展に伴い,看護の領域も看護情報を入力することが通常のことになってきている.その場合には,看護問題はNANDAの診断分類を多くの施設で使用している.そして,看護介入については,初期のころは臨床現場で使用している用語が入力されていたが,最近,NICやNOCの活用が試みられている.さらに,日本看護協会出版会からICNPが翻訳出版され,ICNPプロジェクトによりホームページ上でその妥当性について意見聴取が開始されている.
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