日本看護診断学会第9回学術大会報告 看護診断―看護の共通用語確立への貢献
【ワークショップ】
正しく学ぶ看護診断
矢田 眞美子
1
,
早川 幸子
2
Mamiko Yada
1
,
Sachiko Hayakawa
2
1神戸大学医学部保健学科
2鳥取大学医学部附属病院看護部
1Faculty of Health Science, Kobe University School of Medicine
2Tottori University Hospital
pp.53-55
発行日 2004年3月15日
Published Date 2004/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100170
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はじめに
ワークショップは,第5回日本看護診断学会学術大会で取り入れられて以来,今回で5回目の開催となる.看護診断に取り組むにあたっての悩みや問題を直接討議する場として,学会の魅力の1つとして定着した感がある.
第9回日本看護診断学会学術大会ワークショップのねらいは,看護診断の定義や診断指標を理解するだけでなく,看護診断の正確性・関連因子・看護成果の記述についてもグループワークのなかで検討できることとした.討議する看護診断は,これまで取り上げられてきた活用頻度が高い診断名に加え,文化的背景の視点から“霊的苦悩”,看護診断か共同問題かの悩みから“非効果的気道浄化”,地域連携の視点で“家族介護者役割緊張”など過去に討議されていない看護診断を,時代のニーズとして選択した.
当日は10グループに分かれ,1グループ約11名を限度に,できるかぎり参加者を受け入れる方向で対応した.例年メンバー数7~8人が適当との結果ではあるが,年1回かぎりの開催であることから,了解をとりつつ進行した.
3時間にわたるワークショップ(表 1)は,看護診断の知識に卓越した10人のファシリテーターの方々(表 2)の効果的な調整と,コメンテーターとして各グループに参画し参加者の疑問や悩みに的確に助言を下さった黒江ゆり子氏の努力により,充実した討議が展開できた.
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