日本看護診断学会第6回学術大会報告 高齢社会でHUBとしてはたらく看護診断
【ワークショップ】
正しく行う看護診断
小笠原 知枝
1
,
山本 裕子
2
Chie Ogasawara
1
,
Yuko Yamamoto
2
1大阪大学
2大阪府立看護大学
1Osaka University
2Osaka Prefectural College of Nursing
pp.92-99
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100091
- 有料閲覧
- 文献概要
ワークショップを企画して
今年の学術大会においても昨年度に引き続き,ワークショップが企画された.テーマは「正しく行う看護診断」とし,その目的として,①看護診断カテゴリーの定義や診断指標などについて理解を深め,臨床判断技術を高めること,②看護診断の研究方法を学んで,看護診断研究の活性化を促すことを挙げ,①の目的に関しては実践グループを,②に関しては研究グループを設定した.前者では,学術大会のメインテーマを考慮して,老人看護領域で重視されている,〈皮膚統合性の障害〉,〈便秘〉,〈睡眠パターンの混乱〉,〈セルフケアの不足〉,〈不安〉,〈身体損傷のリスク状態〉,〈感染のリスク状態〉,〈思考過程の変調〉,〈家族機能の変調〉の9つの看護診断名を取り上げ検討した.また,研究グループでは鑑別を要する診断である〈ガス交換の障害〉と〈非効果的気道浄化〉と看護診断ではないが臨床場面で多く用いられている〈合併症の潜在的状態〉について,妥当性検討や実態調査の必要性や方法などを検討し研究計画書の作成をめざした.
グループワークが効果的に行えるように,参加者を1グループ10名までとしたが,予想以上の応募があり,1グループ11名で選考したものの,残念ながらお断りした方が多くいた.当初,申し込みを先着順としていたが,より多くの施設の方に学んでいただき,職場にフィードバックしていただきたいとの思いから,1施設1名に限定して,参加者を選考した.この点については,事前の説明が十分に行えず,参加希望の方々に混乱を招いたことをお詫びしたい.
Copyright © 2001, Japan Society of Nursing Diagnosis. All rights reserved.