Japanese
English
日本看護診断学会第4回学術大会報告 看護診断の発展をめざして
【教育講演】
1.看護基礎教育と臨床の連携―ロイ適応看護モデルと看護診断
Bridging Fundamentals of Nursing and Clinical Practice: Roy's Nursing Model and Nursing Diagnosis
鈴木 恵子
1
Keiko Suzuki
1
1三育学院短期大学
1San-iku Gakuin College
pp.21-29
発行日 1999年3月15日
Published Date 1999/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100023
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
はじめに
このような学術大会で講演をする機会を与えられたことをたいへん光栄に思う.私は看護診断を発展させるための基礎教育と臨床の連携について研究しているわけではないが,実際に取り組んでいることをありのまま話すようにとのことで引き受けさせていただいた.
今,臨床で活躍している看護職者の基礎教育の背景はさまざまである.ここ数年間,同僚とともに看護診断の卒後教育にかかわってきた.どの研修会においても参加者の経験年数は10年以上が最も多く,基礎教育で看護診断は学んでいない.このような看護診断の卒後研修に携わってみて,看護基礎教育でどのような教育をしなければならないかの示唆を得る機会ともなった.看護職が専門職として認められるためにも,臨床で看護診断を発展させていく必要がある.それには,看護基礎教育から卒後教育へと連携させた一貫性のあるカリキュラムで看護診断の能力を高めていくことが求められるであろう.
ここでは,われわれが行ってきた看護診断の卒後研修の内容と方法,およびこれらの研修を通して知った,看護診断を発展させるうえで必要な課題について述べる.そして,それらと関連して私の所属する短期大学の,ロイ適応看護モデル(以下,「ロイモデル」とする)と看護診断による統合看護カリキュラムについて紹介する.しかし,このカリキュラムはまだ評価の段階に至ってないことを,はじめにおことわりしておく.
今後,看護診断を発展させていくための1つの例として参考にしていただければ幸いである.
Copyright © 1999, Japan Society of Nursing Diagnosis. All rights reserved.