日本看護診断学会第15回学術大会報告 アセスメント能力を高める看護診断
【特別講演】
ロイ適応モデルを用いた看護過程の実際
大島 弓子
1
Yumiko Ohshima
1
1神奈川県立保健福祉大学
1Kanagawa University of Human Services
キーワード:
ロイ適応モデル
,
看護過程
,
適応
,
看護診断
,
看護モデル
Keyword:
ロイ適応モデル
,
看護過程
,
適応
,
看護診断
,
看護モデル
pp.42-50
発行日 2010年3月15日
Published Date 2010/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100311
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
ロイ適応モデルの看護過程の実際について,基礎教育と継続教育での活用を中心に具体的に述べる.ロイモデルでは,人間は生理的心理社会的に統合された適応システムであり,4つの適応様式をもつ存在としてとらえている.看護は人間の適応を促進するために刺激を操作する.看護過程の展開にはこれらの内容を十分理解することが重要である.ロイモデルの看護過程の特徴は,アセスメントが2つの段階で成り立っている.適応様式ごとに第1段階は行動を,第2段階はその行動に影響を与える刺激を,適応の視点でアセスメントする.この2つは,その後に続く看護診断-介入-成果に有機的につながっている.このリンケージにより看護過程が論理的でダイナミックに展開できる.この看護過程を円滑に進めていくためには,開発したアセスメントガイドの活用や,事例演習,臨床実習での思考を深める指導内容,記録様式の開発と活用など,多様な取り組みが大切である.
Copyright © 2010, Japan Society of Nursing Diagnosis. All rights reserved.