第16回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●シンポジウム1
糖尿病と妊娠
糖尿病と妊娠
森 小律恵
1
,
大原 裕子
2
Kozue Mori
1
,
Yuko Ohara
2
1杏林大学医学部付属病院
2社会保険看護研修センター
1Kyorin University Hospital
2All Japan Federation of Social Insurance Associations Nurse Training Center
pp.55
発行日 2012年3月15日
Published Date 2012/3/15
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妊娠糖尿病(GDM),糖尿病合併妊娠の患者が増加している.また,昨年妊娠糖尿病の診断基準が改訂され,今後妊娠糖尿病患者が増加することが予測されている.妊娠期における厳格な血糖コントロールは重要であり,妊娠期に必要な療養行動を実践していくためには患者は多大な努力を必要とする.そのため,看護職には,妊娠期の身体的,心理的な特徴を理解したうえで,その療養行動の日々の実践を支援していくことが求められるとともに,内科だけでなく産科も含めた診療科を超えたチームで包括的にアプローチしていくことが重要である.
しかし,妊娠期の糖尿病患者にかかわる看護師,助産師は,妊娠期の糖尿病患者について十分に理解し,相互に連携がはかれているといえない現状がある.それは,糖尿病療養指導にかかわる多くの看護師にとっても助産師にとっても,「妊娠が糖尿病をもつ身体とどのように連関してくるのかわからない」というのが原因ではないだろうか.その理解の上にたってこそ,必要な援助を考えることができ,どのように連携をとることが有用なのか導くことができる.
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