Japanese
English
研究報告
インスリン療法を行う糖尿病患者への糖尿病看護のベストプラクティス―糖尿病看護スペシャリストの実践知をもとに
Nursing Best Practice for people who have diabetes and receive insulin therapy
清水 安子
1,2
,
大原 裕子
1,3
,
米田 昭子
1,4
,
森 小律恵
1,5
,
瀬戸 奈津子
1,2
,
数間 恵子
1,6
,
黒田 久美子
1,7
,
西垣 昌和
1,6
,
宮武 陽子
1,8
,
正木 治恵
1,7
Yasuko Shimizu
1,2
,
Yuko Ohara
1,3
,
Akiko Yoneda
1,4
,
Kozue Mori
1,5
,
Natsuko Seto
1,2
,
Keiko Kazuma
1,6
,
Kumiko Kuroda
1,7
,
Masakazu Nishigaki
1,6
,
Yoko Miyatake
1,8
,
Harue Masaki
1,7
1日本糖尿病教育・看護学会研究推進委員会
2大阪大学大学院医学系研究科 保健学専攻
3社会保険看護研修センター
4国家公務員共済組合連合会 平塚共済病院
5杏林大学医学部付属病院
6東京大学大学院医学系研究科 健康科学・看護学専攻
7千葉大学大学院看護学研究科
8高知女子大学看護学部
1Japan Academy of Diabetes Education and Nursing Research Group, Japan
2Division of Health Sciences, Osaka University Graduate School of Medicine
3All Japan Federation of Scocial Insurance Associations Nurse Training Center
4Hiratsuka Kyosai Hospital
5Kyorin University Hospital
6School of Health Sciences and Nursing, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo
7Chiba University Graduate School of Nursing
8Kochi women's University Faculty of Nursing
キーワード:
ベストプラクティス
,
インスリン療法
,
糖尿病
,
best practice
,
insulin therapy
,
diabetes
Keyword:
ベストプラクティス
,
インスリン療法
,
糖尿病
,
best practice
,
insulin therapy
,
diabetes
pp.25-35
発行日 2011年3月15日
Published Date 2011/3/15
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本研究は,糖尿病看護スペシャリストの実践知をもとにインスリン療法を行う糖尿病患者へのベストプラクティスを抽出することを目的に,インスリン療法を行う患者への熟練看護師の看護実践内容を含む先行研究と慢性疾患看護専門看護師と糖尿病看護認定看護師による実践内容から得られた実践知を集約し,それらを記述データとして,糖尿病看護の5つの実践的役割の視点(瀬戸,2007)から看護実践内容を分類し,類似する意味内容をまとめ,専門家会議を経て,ベストプラクティスとして整理した.その結果,【患者に看護援助を提供する役割】109項目,【医療専門職と協働する役割】16項目,【スタッフの援助技術を高める役割】18項目,【組織を介して活動する役割】5項目,【自己啓発・自己研鑽に努める役割】4項目に整理された.ベストプラクティス項目は,「その患者なりに(の)」「必要に応じて」といった曖昧と思われる表現が残されたままとなった.これは,糖尿病看護スペシャリストの実践が,まず「その患者なり」の「必要」の程度を瞬時かつ的確に判断しそれに合わせて非常に臨機応変な状況判断のもと,援助を展開しているからであると言える.そのため,実践内容に具体性にかける点も残る結果となったが,糖尿病看護スペシャリストの実践知から得られた項目を看護実践を振り返る指針として活用することが,看護実践の向上につながるのではないかと考えられた.
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