第8回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●シンポジウム
糖尿病教育における心理的アプローチ
中村 慶子
1
,
山田 洋子
2
Keiko Nakamura
1
,
Yoko Yamada
2
1愛媛大学医学部看護学科
2新潟県立吉田病院附属看護専門学校
1Faculty of Health Science, Ehime University School of Medicine
2Yoshida Hospital Nursing School
pp.62-63
発行日 2004年3月15日
Published Date 2004/3/15
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第8回日本糖尿病教育・看護学会学術集会のメインテーマは「実践に求められる糖尿病患者教育・看護―心の通う取り組み」と設定された.シンポシウムでは,「糖尿病教育における心理的アプローチ」をテーマに,糖尿病教育を実践する経験豊かなシンポジストの先生方から,専門性を生かした実践的な報告や提言が行われた.それぞれの先生方の提言は次稿にその詳細が掲載されているが,進行にあたって印象的であった要点を示したい.
医師の立場から山田幸男先生は,糖尿病患者に中途失明者の多さを強調し,1994年から始めた「視覚障害リハビリテーション外来」での取り組みを紹介された.失明者の多くが死を考えてしまう現実,中途視覚障害者のリハビリテーションに対する社会の理解不足をあげ,リハビリテーションは視覚障害による不自由が発生したときから早期に開始することの重要性を強調された.まずやれることから始めること,そして,できたことが大きな喜びや自信につながり,糖尿病の治療に対する積極的な取り組みに発展していくことが紹介された.
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