第8回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●会長講演
糖尿病療養指導士の活動実態とよりよい体制づくりを目指して
佐々木 ミツ子
1
Mitsuko Sasaki
1
1松浜病院
1Matsuhama Hospital
pp.56-61
発行日 2004年3月15日
Published Date 2004/3/15
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
はじめに
糖尿病患者数は世界的に増加傾向にあり,日本も例外ではなく,総人口1億2千万人に対し糖尿病患者数は700万人と年々増加している.このような背景から,糖尿病に対する適切な治療を行うための専門医育成が開始された.
日本の糖尿病における二次・三次予防を行うには,現在の認定医師数では圧倒的に不足であり,さらに合併症も増加傾向にあったため,新たな対策として平成12年,日本糖尿病療養指導士認定機構が発足した.平成13年には4,342名の療養指導士が誕生し,今年度で8,000名以上の療養指導士が誕生している.職種別では,看護師が最も多く,4,000名以上の方が認定されている.
そこで,全国の看護職の療養指導士が,それぞれの施設で,どのように活動されているのか,また,看護の管理者である看護部長・総看護師長の支援実態を知るため,無作為に全国146施設に質問紙を送付した結果,115施設(79%)からの回答を得,92施設(80%)を有効とした.看護の専門性を確立していくうえで有用と考え,施設の協力を得て本調査を行った.
Copyright © 2004, Japan Academy of Diabetes Education and Nursing. All rights reserved.