第9回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●会長講演
1型糖尿病をもつ子どもと家族への支援
中村 慶子
1
Keiko Nakamura
1
1愛媛大学医学部看護学科
1Faculty of Health Science, Ehime University School of Medicine
pp.37-43
発行日 2005年3月15日
Published Date 2005/3/15
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はじめに
第9回日本糖尿病教育・看護学会学術集会のメインテーマは「家族とともにあゆむ糖尿病療養支援」と設定しました.日本糖尿病療養指導士(CDEJ)は,2004年には1万人を超えました.全国各地でも地域独自の糖尿病療養指導士(LCDE)が誕生し,日本看護協会でも糖尿病看護認定看護師の教育が進んでいます.糖尿病患者数の増加のなかで,糖尿病療養指導チームのリーダーである医師は,CDEたちに自立と結果を求めています.そして,その期待に応えるべく懸命に役割を果たそうとしているCDEがいます.
第9回日本糖尿病教育・看護学会学術集会を開催するにあたって,迷わず設定したキーワードは“家族”,“(ともにあゆむ)糖尿病療養指導”,“チームアプローチ”,“専門性”でした.そして,学術集会1日目は「家族」を中心に,2日目は「専門性」を意識して構成しました.実践知の共有と活用のための交流ができること,そして,その成果を対象者の幸せに生かすことができることを学術集会の目標に置きました.
私の糖尿病看護は,小児看護実践の場で出会ってきた1型糖尿病をもつ子どもたちとその家族との日々から学んだものです.成長する子どもたちとともに歩んだ30年近くの年月が,私たちの活動を支えてくれています.その実践活動と研究成果を紹介し,1型糖尿病をもつ子どもと家族の支援について,これからの課題や展望を示したいと思います.
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