特集 変わる糖尿病患者教育—効果的な心理的アプローチ
糖尿病治療における心理的アプローチ
リチャード R.ルビン
1
,
久保 克彦
2
,
久保 永子
2
1ジョンズホプキンス糖尿病センター
2天理よろづ相談所病院心理相談室
pp.329-334
発行日 1999年4月1日
Published Date 1999/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905810
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はじめに
なぜ,糖尿病治療において心理的アプローチは重要なのだろうか?この質問に答えるためには,まず最初に,糖尿病治療の99%以上が「セルフケア(自分自身で行なう治療)」であるということを,しっかり認識しておかなければならない.患者の健康やウエルビーイング(心身ともに生きいきと生きること)に影響を与えるさまざまな決定の大部分は,診察時に我々と面接している時になされるのではない.それよりも,ほとんどの決定は,家庭や職場やレストランなど,日々の生活が行なわれるほかの場所でなされているのである.
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