Japanese
English
【研究報告】
外来におけるインスリン療法の導入方法と看護婦のかかわり―61事例のインスリン療法導入患者の分析より
Introduction of Insulin Therapy and Nursing Approach in the Outpatient Setting: The Analysis of 61 Patients Who just Started Insulin Therapy
中野 裕子
1
,
原 和子
1
,
下村 裕子
2
Yuko Nakano
1
,
Kazuko Hara
1
,
Hiroko Shimomura
2
1慶應義塾大学病院
2慶應義塾看護短期大学
1Keio University Hospital
2Keio Junior College of Nursing
キーワード:
外来看護
,
インスリン療法
,
個別指導
,
患者教育
Keyword:
外来看護
,
インスリン療法
,
個別指導
,
患者教育
pp.24-34
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
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過去2年間に外来で看護婦の個別教育指導を受け,インスリン療法の導入を行った61事例を分析した.インスリン療法を開始したことで約9割の患者はHbA1cが1年間平均約10%改善しており,今後もインスリン療法を必要としているが入院することに支障がある患者に,外来でインスリン療法の導入ができるように,教育指導体制の充実を図る必要性が示唆された.インスリン療法導入時の看護婦の個別教育指導の内容を分析したところ,実際の指導で看護婦が「患者はインスリン自己注射ができる」と判断するためには,患者が「理解」(認知領域)し,「納得・受容」(情意領域)して,「行動」(精神・運動領域)できることを目標にかかわり,そのことを確認していた.従来の指導項目では,“行動”にあたる手技の獲得を中心に考えがちであったが,指導項目を整理し,「納得・受容」の部分を重視してかかわることによって,患者が前向きな姿勢でインスリン療法に臨め,導入がスムーズとなった.
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