糖尿病治療の個別化-個々の症例にベストな治療とは 糖尿病総論
外来でのインスリン導入とフォロー
安藤 恭代
1
,
弘世 貴久
1東邦大学 内科学講座糖尿病・代謝・内分泌学分野
キーワード:
Insulin
,
血糖
,
血糖降下剤
,
多剤併用療法
,
低血糖症
,
糖尿病
,
経口投与
,
Long-Acting Insulin
,
外来診療
Keyword:
Administration, Oral
,
Ambulatory Care
,
Blood Glucose
,
Diabetes Mellitus
,
Drug Therapy, Combination
,
Insulin
,
Hypoglycemia
,
Hypoglycemic Agents
,
Insulin, Long-Acting
pp.51-55
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017114791
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外来インスリン導入では,よりシンプルに,そしてできるだけ急激な変化を行わずに,インスリン治療を開始することが重要である.内服薬を残存したまま,1日1回持効型溶解インスリンを少量から開始するbasal-supported oral therapy(BOT)が注目されている.患者自身のライフスタイルに沿った治療の選択が可能であり,また時間をかけてゆっくりと血糖管理を行えるため,心理面のサポートも行いながら注射治療を徐々に進めていくことが可能であるが,糖毒性が強い症例,とくに初回指摘時には,入院治療の検討も必要である.BOTのみでコントロール不良な症例では,GLP-1受容体作動薬を追加する方法や,追加インスリンを段階的に増加する方法へステップアップをする.
©Nankodo Co., Ltd., 2017