特集 ケースとクイズで総ざらい! 街場の2型糖尿病治療
【街場のケース&クイズ】
外来でインスリン導入を行うために
古垣 斉拡
1
1ふるがき糖尿病内科医院
キーワード:
インスリン
,
GLP-1アナログ
,
高齢者
,
患者の費用負担の増加
,
GAD抗体
,
血中Cペプチド(CPR)
Keyword:
インスリン
,
GLP-1アナログ
,
高齢者
,
患者の費用負担の増加
,
GAD抗体
,
血中Cペプチド(CPR)
pp.303-309
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200512
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Case ❶
認知症を伴った高齢の2型糖尿病の一例
患者:75歳,女性.アルツハイマー型認知症(中等度).夫(78歳)と2人暮らしで,夫以外にサポートする家族はいない.本人が嫌がるために介護保険の各種サービスを利用できず,認知症のために食事・運動療法は困難である.
所見:BMI 23.0.随時血糖450mg/dl,HbA1c 15.0%.GAD抗体0.2U/ml,血中CPR(C-peptide immunoreactivity)2.5ng/ml(食後2時間値).
処方:SU薬(スルホニル尿素薬;グリメピリド4mg/日)に加えて,本人に代わって夫が1日1回打ちのインスリン療法(インスリングラルギン15単位/日)を施行しているが,上記所見のように血糖コントロールはきわめて不良である.夫に話を聞くと,インスリンを打つのも,時には内服するのも,本人が嫌がっているようである.
合併症:増殖前網膜症,糖尿病腎症第2期,頸動脈硬化症.
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