第5回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●会長講演
糖尿病臨床に果たす看護婦の重要な役割―5,000人の患者さんとともに歩んだ13年の歳月から
百田 初栄
1
Hatsue Momota
1
1朝日生命糖尿病研究所看護科
1Division of Nursing, The Institute for Diabetes Care and Research, Asahi Life Foundation
pp.35-43
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
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はじめに
私が糖尿病の専門病院である朝日生命糖尿病研究所に勤務して13年になる.13年は,生涯にわたる糖尿病の経過からみれば決して長いとはいえない.今にして思えば,私は“糖尿病”についても“糖尿病患者”についても,まったく理解していなかったといってよい.
13年間,糖尿病専門病院で糖尿病患者とともに過ごしたこの歳月は,私に糖尿病という疾患の,尽きせぬ魅力を教えてくれたし,糖尿病患者には,家族同様のいとおしさをもつようにもなった.糖尿病研究所で学んだ“私の糖尿病学”をもとに,糖尿病診療に携わる看護婦の役割とあり方について考え,また,私の糖尿病への思いを述べてみたい.
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