◆特集 特別支援教育に生かす作業療法の理念と成果—つながる意味と作業療法の可能性
通常の学級における特別支援教育を必要とする児童への作業療法の効果
第十 麻紀
1
,
小林 圭
1
,
加藤 寿宏
2
,
新井 紀子
3
,
松島 佳苗
3
1亀岡市立千代川小学校
2京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻
3京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻 修士課程
pp.510-515
発行日 2009年10月15日
Published Date 2009/10/15
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はじめに
特別支援教育の充実にむけての様々な取り組みが,国をあげて行われている.特別支援教育をより充実させるため,学校内外の人材の活用と関連機関との連携協力があげられており,その一職種として作業療法士の活用も示されている1).そして,学校教育現場からも,特別支援教育を必要とする児童生徒の支援の専門家として,作業療法士の参画を求め始めている2).しかし,特別支援教育に関わる多くの作業療法士は,都道府県の専門家チームや巡回相談員,地域療育等支援事業などによる単発でかつ指導者的立場による支援が多く,学級の中に継続的に入り,教師と同じ環境,同じ立場で児童生徒を支援している者は少ない.
筆者は,約1年間継続的に地域の小学校の通常の学級に入り,特別支援教育が必要な子どもたちと関わる機会を得た.その中で,通常の学級に作業療法士が入ることによる支援の効果を検討したので報告する.
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