増刊号 スポーツがもつ可能性—作業療法への期待
第3章 知的障害,発達障害とスポーツ
1 特別支援学校,特別支援学級の児童生徒のスポーツの実態
小淵 和也
1
Kazunari Obuchi
1
1笹川スポーツ財団スポーツ政策研究所
pp.808-813
発行日 2019年7月20日
Published Date 2019/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201790
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はじめに
2017年(平成29年)3月,スポーツ庁は第2期スポーツ基本計画1)を策定した.計画の策定に当たったスポーツ審議会,およびスポーツ基本計画部会のメンバーには,多くの障害者スポーツ関係者が名を連ね,計画では「スポーツを通じた共生社会等の実現」に向け,障害児・者の週1回以上のスポーツ実施率を成人は19.2%から40%,7〜19歳は31.5%から50%にする目標を掲げた.計画には,以下の目標も示されている.
・障害のある人とない人が一緒に親しめるスポーツ,レクリエーションの推進
・すべての特別支援学校が地域の障害スポーツの拠点となることの支援
・活動する場がない障害者スポーツ指導者を半減(13.7%→7%)
・すべての学校種の教員に対する理解促進,学校における障害児のスポーツ環境の充実
これらの動きは,特別支援学校,特別支援学級の幼児児童生徒のスポーツ環境にも徐々に変化をもたらしている.
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