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第53回日本リハビリテーション医学会学術集会が,久保俊一大会長(京都府立医科大学 副学長)のもと,2016年6月9日(木)〜11日(土)に京都市の国立京都国際会館,グランドプリンスホテル京都において開催されました.ポスターや抄録集の表紙に使用されていた尾形光琳の「紅白梅図屏風」は,参加された先生方の目に今も焼き付いていることでしょう.小さな流れはゆるやかにうねりながら大河となり,そのほとりで紅梅がみごとに開花した絵柄は,過去から現在に連なる軌轍(=わだち)がやがて融和し,未来に向けて大きな成果を生み出すという意匠が含まれており,本学術集会のメインテーマ『軌轍と融和』を具現化しているようです.久保大会長は,「リハビリテーション(以下,リハ)医学・医療が時代や地域の枠組みを超えて発展を続けられ,京都での本学会がリハ医学・医療の新たな一歩となればという願いを込めました」と話されていました.
本学会には過去最高の7,300名を超える参加者が来訪し,一般演題1,014題と特別講演15本,シンポ・パネル44本,教育講演86本,共催セミナー37本,ハンズオン・デモ・企画セミナー12本の内容は,質量ともに圧倒的で,京都府立医科大学の一丸となった運営には感嘆いたしました.昨年に引き続き行われたリハ関連専門職のポスター演題も814題と大盛況であり,関連専門職の本学会への期待を強く感じることができました.海外からは,ISPRM 2016(マレーシア)との合同企画である国際シンポジウムやJian-an Li先生(現ISPRM会長)Jorge Lains先生(次期ISPRM会長),Zaliha Binti Omar先生(ISPRM2016会長),Carolina Schiappacasse先生(ISPRM2017会長)をはじめ,世界のリハを牽引する11名の先生による講演が行われました.また,日本を代表する宗教学者である山折哲雄先生の文化講演や特別シンポジウム「リハビリテーション医学の理念」では,才藤栄一先生,田島文博先生,石川 誠先生,里宇明元先生,安保雅博先生が,リハのあり方,臨床・教育・研究の未来について討議されるなど,特別企画も盛りだくさんでした.
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