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シンポジウム テクノロジーの進歩と聴覚臨床
座長記
Preface
廣田 栄子
1
,
城間 将江
2
Eiko Hirota
1
,
Masae Shiroma
2
1筑波大学大学院人間総合科学研究科
2国際医療福祉大学言語聴覚学科
pp.83-84
発行日 2009年7月15日
Published Date 2009/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001100201
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- Abstract 文献概要
聴覚障害を有する人々の医療・療育・教育に関するテクノロジーについては,近年,大きな変容と進展をとげており,専門家は絶えず最新知識と高度の技術への更新が求められている.そこで,聴覚障害を有する人々の生涯にわたってQOLを改善する視点で,これらをどのように駆使していくべきか熟慮を要する.すなわち,技術的進歩により改善した側面と,一方で支援の根幹をなす残すべき原理についての議論が重要になる.
現代社会での情報通信処理技術の普及はめざましく,インターネット,コンピュータ,携帯通信を始めとして,視覚聴覚などのマルチモダリティーによる豊かな情報利用が拡大され,インターネットでは無限の情報収集が可能になった.このことは,これを使える人と使えない人との間に学習・能力格差や所得格差を生じ,それを低減するために障害者・高齢者を含むあらゆる人の情報アクセシビリティーの制限に関する法的整備がされるようになってきた.すなわち,ITの進歩は聴覚障害者の活動や参加の主要なバリアとなる情報制限を低減し,ノーマライゼーションに大きく貢献しているといえる.
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