連載 介護期から終をみすえたリハビリテーションの実践・第3回
介護・終末期リハビリテーションにおける拘縮予防
吉際 俊明
1
,
佐藤 雄也
2
,
福田 卓民
1
,
沖田 実
3
1医療法人社団慶成会青梅慶友病院
2医療法人社団慶成会よみうりランド慶友病院
3長崎大学生命医科学域・保健学系
pp.715-719
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200958
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はじめに
関節拘縮(以下,拘縮)は関節が不動状態に曝されることが原因で発生するが1),その存在は単なる関節の問題ではなく,それまでの生活において身体的な活動が十分に行われていなかったことを示す。介護期にある対象者の生活には介護者の介入が不可欠であるが,そのような状況下で生活全体の活動性を保つことは容易ではなく,結果として拘縮が発生・進行してしまうことも少なくない。症状が軽度であれば生活に支障はないが,複数箇所の発生や重篤化は本人や家族にさまざまな局面で苦痛を与えることになるため,早い段階で予防的な対策を講じておく必要がある。
本稿では青梅慶友病院と長崎大学による拘縮に関する共同研究の内容をベースに,介護・終末期における拘縮予防対策の必要性について述べる。
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