連載 介護期から終をみすえたリハビリテーションの実践・第2回
介護・終末期リハビリテーションの評価
壹岐 英正
1
1医療法人瑞心会渡辺病院
pp.628-632
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200933
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はじめに
「principle」は日本語で「理念」「原則」「本質」などと訳される。ではリハにおける「principle」とは何だろうか。リハは「Re(再び)」と「habilis(らしい,ふさわしい)」が語源である。そしてリハの主な対象は「Life」つまり「生命」「生活(活動)」「人生(参加)」である。「生活」の改善を図る,いわゆる右肩上がりのリハを行う場合は「その人らしく」でかまわないが,遷延性意識障害や重度の心身障害がある場合は長期にわたり身の保全が難しく,そして「生命」や「人生」の終焉に向かう段階では右肩下がりになる。「人間らしい」最期を迎えるための介入を行うことはリハの理念に外れるものではないと考えられる。
このように身の保全が困難で右肩下がりの方へ行うリハ活動を介護期リハや終末期リハと称する1)。そこで,どんな介護期もしくは終末期リハが「良い」帰結なのかを評価するための考え方,現存する実際の評価法などについて紹介する。
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