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特集 高齢者の脊柱変形Up to Date
第2章 治療
高齢者脊柱変形に対する側方経路腰椎椎体間固定術の応用
Multilevel Lateral Lumbar Interbody Fusion for Degenerative Spinal Deformity in Elderly
中島 宏彰
1
,
金村 徳相
1
,
佐竹 宏太郎
1
,
世木 直喜
1
,
大内田 隼
1
,
今釜 史郎
2
Hiroaki NAKASHIMA
1
,
Tokumi KANEMURA
1
,
Kotaro SATAKE
1
,
Naoki SEGI
1
,
Jun OUCHIDA
1
,
Shiro IMAGAMA
2
1江南厚生病院整形外科・脊椎脊髄センター
2名古屋大学医学部整形外科
1Spine Center, Konan Kosei Hospital
キーワード:
成人脊柱変形(adult spinal deformity)
,
側方経路腰椎椎体間固定(lateral lumbar interbody fusion)
,
矢状面バランス不良(sagittal imbalance)
Keyword:
成人脊柱変形(adult spinal deformity)
,
側方経路腰椎椎体間固定(lateral lumbar interbody fusion)
,
矢状面バランス不良(sagittal imbalance)
pp.437-443
発行日 2017年4月25日
Published Date 2017/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200612
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はじめに
eXtreme lateral interbody fusion(XLIF®)15)やoblique lateral interbody fusion(OLIF®)6)などの側方経路腰椎椎体間固定(LIF)が報告され,従来の前方手術の手術侵襲を低減し,効果的な椎体間での矯正固定を可能にしてきている.LIFでは専用のレトラクターと光源を用いることで,小展開ながらも良好な視野を確保しながら腰椎前方固定が可能となった(図1).また,椎体横径に及ぶ大型ケージが開発されたことにより,椎体側方よりケージを挿入し椎間高を整復することができ,ligamentotaxisを利用したすべりや側弯矯正,前弯形成なども行うことができる3,5,7,16,18).椎間板変性をその病態の始まりとする高齢者の変性側弯・後側弯症に対しては,椎間板を中心に整復操作を行うことができるLIFは理にかなった手術治療ともいえる18).一方で,限られた視野で手術操作を行うため,神経・血管損傷や腸管損傷,尿管損傷などの報告があり2,4,19),その手術には十分な脊椎前方手術の知識や経験を要する.本稿では,高齢者脊柱変形に対するLIF(XLIFを中心に)を応用した手術の有用性と注意点について述べる.
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