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編集後記
長野 敏宏
pp.1334
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001204041
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特集のタイトルを「訪問での精神科作業療法」とした.本来なら「精神科訪問作業療法」という言葉を使いたいところだが,現在,日本の医療制度において精神科訪問看護として診療報酬がようやく認められている状況で,それは難しいと判断した.
精神科領域でも,入院に偏重した医療から地域生活への移行が謳われて久しいが,十分な成果は得られていない.その一因は,まだ,診療報酬はじめ制度そのものが地域型に移行できていないことにある.特集の内容のように,長期間におよぶ試行錯誤的な実践から作業療法の内容や理論も成熟しはじめてきた今,「精神科訪問作業療法」を,その医療としてのエビデンスを確たるものにし,ご本人に求められ,かつ,国民が納得できるものにしていく必要があるのではないだろうか.
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