Japanese
English
症例報告
視覚失調1事例への作業療法アプローチによる症状改善と線引き課題の眼球運動の経過
Symptom improvement and eye movement progress in a line-drawing task after occupational therapy approach in a case of optische Ataxie
石元 美知子
1
,
岩川 早也佳
2
,
岡林 美由紀
3
,
金久 雅史
4
,
有光 一樹
1
,
清水 一
1
Michiko Ishimoto
1
,
Sayaka Iwakawa
2
,
Miyuki Okabayashi
3
,
Masashi Kanehisa
4
,
Kazuki Arimitsu
1
,
Hajime Shimizu
1
1高知リハビリテーション専門職大学
2リハビリテーション病院すこやかな杜
3もみのき病院
4高知リハビリテーション学院
キーワード:
視覚失調
,
線引き課題
,
眼球運動
Keyword:
視覚失調
,
線引き課題
,
眼球運動
pp.749-753
発行日 2023年7月15日
Published Date 2023/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203442
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Abstract:左頭頂葉皮質下出血により,箸でのつまみ損ないやマス目内への書字困難等の視覚失調症状を呈した事例に,発症3カ月後から机上卓球等の眼と手の協応課題を用いて対象物への速い視線移動を促す訓練を実施した.また,その習熟度を詳細に評価するために,線引き課題(直線と曲線)中の眼球運動を測定した.また,同年代の健常者1名の測定値を回復の指標とした.結果,両課題ともに所要時間と総眼球停留時間は経過に伴い減少した.しかし,平均眼球運動角速度は,直線課題では健常者の値に近づく速度の向上を示したが,曲線課題では健常者が低速値であったのに対して,事例は高速値を示した.よって,ペン先を追従する眼球運動の困難さを有する可能性が見いだされた.約2カ月間の介入後に視覚失調症状の改善を得て,線引き課題中の眼球運動の変化について関連性を認めた.
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