Japanese
English
症例報告
Bálint症候群の疑いのある症例の視線移動の回復過程—アイマークレコーダーを用いた検討
Recovery process of eye movement in patients with suspected Bálint syndrome: Research using eye mark recorder
石元 美知子
1
,
宮本 早也佳
2
,
杉本 徹
2
,
林 邦行
2
,
金久 雅史
3
,
有光 一樹
1
Michiko Ishimoto
1
,
Sayaka Miyamoto
2
,
Toru Sugimoto
2
,
Kuniyuki Hayashi
2
,
Masashi Kanehisa
3
,
Kazuki Arimitsu
1
1高知リハビリテーション専門職大学
2リハビリテーション病院すこやかな杜
3高知リハビリテーション学院
キーワード:
Balint症候群
,
アイマークレコーダー
,
経時的評価
Keyword:
Balint症候群
,
アイマークレコーダー
,
経時的評価
pp.81-87
発行日 2020年1月15日
Published Date 2020/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201984
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Abstract:Bálint症候群は,その典型的な病巣が両側頭頂-後頭領域であることから,症例報告数が少なく,視線移動の解析を示した研究も少ない.今回,左頭頂葉皮質下出血により,歩行時の衝突や箸のつまみ損ない等の症状を示し,Bálint症候群の疑いと診断された事例を経験した.90病日より健常者の視線移動パターンを規範パターンとして利用して,視線移動訓練を,アイマークレコーダーを用いて生活関連活動で実施した.その結果,歩行時やリーチ課題等の生活機能時に,眼球運動の改善を定量的に確認した.これは,今回用いた訓練のBálint症候群の精神性注視麻痺と視覚失調の改善を客観的に示すものと考えた.本研究は,Bálint症候群の数少ない眼球運動についての改善報告で,かつ用いた訓練方法とその効果についての一つの指標になると考える.
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