増刊号 こんなときどうする? 運動器の作業療法ナビ
第2章 運動器に現れやすい症状と改善方法
6 臨床で役立つ「運動学習」
原田 康江
1
Yasue Harada
1
1聖隷浜松病院 手外科・マイクロサージャリーセンター
pp.750-755
発行日 2022年7月20日
Published Date 2022/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203053
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はじめに
一般的に運動学習とは運動技能を習得することをいい,多くの日常的行動は運動学習によって獲得されている.たとえば更衣動作は粗大運動(gross motor)と同時に手指等の微細運動(fine motor)を無意識に行っているが,こういった一連の動作が運動障害により効果的に行えなくなった場合に運動学習を行う必要が出てくる.また,この学習による動作能力の変化は,一時的なものではなく永続する変化に導く必要がある.本稿では,OTが臨床で遭遇する可能性が高い上肢運動障害に対して,筆者が臨床で行っている運動学習について説明する.
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