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講座
運動学習・12 講座「運動学習」を読んで
Motor Learning. 12: Some Comments on the Article of Motor Learning
高橋 正明
1
Masaaki TAKAHASHI
1
1北海道大学医療技術短期大学部
1College of Medical Technology, Hokkaido University.
pp.805-806
発行日 1988年12月15日
Published Date 1988/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104157
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1.初めに
講座で「運動学習」を要望した一人である.要望するに当たって,当然ながら思惑はあった.一つは教師としてのかなり個人的なものであるが,セラピストの学校教育の中に運動学習の内容を含むべきと考えたことである.二つ目はセラピストの臨床業務での必要性である.運動障害があって動作を獲得させる場合,セラピストに要求される能力は大きく言って運動の異常を分析して対処できることと,運動を(再)学習させることの二つである.重要性からみると運動学習はその半分を占めると思われるが,セラピストの自己研鑚の努力はほとんど前者に向けられているように思う.三つ目は,運動学習の理論を治療体系の中にはっきり位置づけることができれば,理学療法がより学問的,かつより完成の域に近付くかもしれないという期待感である.
これらの思惑に沿って本講座を読みながら感じ考えたことを述べてみたい.
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