増刊号 こんなときどうする? 運動器の作業療法ナビ
第2章 運動器に現れやすい症状と改善方法
7 廃用症候群の病態に合わせた作業療法実践
宮寺 亮輔
1
Ryosuke Miyadera
1
1群馬医療福祉大学
pp.756-761
発行日 2022年7月20日
Published Date 2022/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203054
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廃用症候群の概要
安静や臥床が引き起こす精神機能を含む各種臓器の機能低下と,その後に生じる二次的障害を総称して「廃用症候群」と呼び,別名「生活不活発病」を示す1).
「安静」とは,無動・不動あるいは低活動の状態のことをいい,疾病発症後の急性期の安静や,骨折部位の装具固定等,自動運動を制限された状態を含み,「臥床」は,重力負荷等,ヒトの長軸方向に対する外力がなくなった状態のことをいう.安静臥床としてひとまとめに捉えられがちであるが,前者は良質な医療を効率的,かつ安全,適正に提供するための手段(クリティカルパス等)の中で必要な処置である可能性を含むことに対し,後者は対象者の動作や活動の延長上でそのよう(姿勢)になるという意味では介入の視点が異なってくる.
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